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もうすぐ

バレンタインデー。
あちこちでいろんなチョコがみられてとても楽しい。
でも、有名店は高いよね。一粒250円なんてざらなのをみると、ちょっと簡単には手が出ません。家族で食べようなんておもったら、最低数個は買わなきゃだし。

ま、そんな高級チョコもいいけど、お笑い系も結構面白い。
東急ハンズの入り口に特設コーナーがあって、いろんなパクリ商品のチョコ版が並んでいて、
一人で笑ってしまった。ボンカレーがボインカレーとか(笑)もちろん中はチョコで。
よく考えるよな~、と思う。

そごうの中にキッチンスタジアムみたいなところがあって、無料でお料理やお菓子のデモンストレーションを見られるところがある。買い物に疲れた人のいい休憩にもなっているみたい。
いつも富澤に行くためにその前を通るので、ちらみ。

昨日はチョコレートのケーキをやっていました。シェフは若い兄さん。といっても30歳くらいかな。客層は高齢のご婦人10名というところ。
ココアと小麦粉を混ぜてふるっている最中。

解説者:「こういった専用の粉ふるい機が無い場合は、家庭ではとってのついたザルで代用すればいいのですよね?」
シェフ:・・・・完全無視。
解説者:・・・・。「あ、あの、ほら、とってのついてるザル・・・」
シェフ:「シノワですね。三角形のシノワで代用してください。」
     ピシャ!

おいおいおい。。。。シノワって普通の家庭に無いでしょうが。シノワって言われて分かった観客がどれほどいると?我家にも無いですよ。なくても代用できるものが沢山あるから。ザルとか、もっと目が細かいのが必要だったら茶こしとか。

ああ、嫌な感じ。
この兄ちゃん、絶対に家でご飯つくっていないんだ。
家庭にどんな器具があるかないかも分かっていないんだ。

こういうことを書くと誤解を受けるかもしれないけど、別に変な意味ではなくて、
パティシエ一筋、その道だけで生きてきた人って、応用性、社交性にいまいち問題を感じる人が少なくない。職人としてはそれでもいいのかもしれないけど、こと「教育」という教える分野に関してはこれは結構問題。なにも教育論、教育法を勉強せよ、とは言わないけど、
その分野で一本立ちできる=人にもちゃんと教えられるというのは、間違いだということ。
私が教員免許を取ったのはそういう理由からだった。
多分英語の先生にはならない。でも、何かを教える立場になる可能性はある。
そういうときに人に「教える」ことの難しさ、そして面白さを知っておきたいと思ったから。
今のところ、お菓子教室は考えていないけど、何度か頼まれてお教えしたことはある。
そのときに凄く難しいと感じた。特に、年齢、レベルがばらばらな場合は。
自分で作ったほうが数倍早いのだ。でも、人と一緒に作る、教えるということは
出来上がったときの喜びが何倍にもなる。それが教室の醍醐味だと思う。

なんて、えらそうなことかいてますが、ちょっとね、前述の兄ちゃんはひどいな、と思った。
パティシエとしての技術もすばらしく、そして何より、人として尊敬できる人であること。
それが私の思う真の「パティシエ」。今のところ、そう思えたシェフはたったの一人しかいませんが。。。お菓子の腕も大事だけど、それ以上に人間としての研鑽をつまなくてはいけないと思う今日この頃です。

by psapied | 2007-01-26 11:04 | お菓子
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Patisserie a piedの番外編  


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